元本保証と元本確保の違い

元本保証と似た言葉に元本確保があります。似ているために同じ意味と捉えてしまいがちですが、元本確保は主に投資信託商品で活用されており、両者は全く別のことを意味します。つまり元本確保型の金融商品は、中途換金時に元本部分が目減りした状態で払い戻される可能性があります。

元本確保型がもつ元本割れの可能性

投資商品や預金商品といった金融商品と付き合う際には、証券会社や銀行などの金融機関が使用している販売用資料やパンフレットなどを通じて元本保証という言葉を目にすることがありますので、元本保証についてはある程度イメージができると思われます。しかし、似たような言葉に元本確保があります。元本確保は主に投資信託商品で活用されています。元本保証と言葉が似ているため、同じ意味と捉えてしまいがちですが、この両者は全く別のことを意味しています。大きな違いは、元本保証がある金融商品は預入期間や契約期間中に中途換金を行っても、元本部分について目減りすることなく払い戻しを受けることができますが、元本確保型の金融商品は中途換金時に元本部分が目減りした状態で払い戻される可能性があるということです。元本保証の金融商品と元本確保の金融商品における元本部分の運用先が異なることが大きな理由ですが、元本保証と元本確保は全く違う仕組みであると認識しておきましょう。

元本保証はいつどのようなタイミングで中途換金を行っても、元本にあたる当初投じたお金が払い戻される保証が付与されていることを意味します。元本保証がある金融商品は、普通預金定期預金などの一般の預貯金や、当座預金などの決済用預金といった預金商品全般に加えて、個人向け国債があげられます。預貯金は預け先の銀行などが、個人向け国債は日本国が保証していますが、これらの金融商品が元本を保証できる理由は、預貯金や個人向け国債で集められたお金が直接、運用商品に充てられていないことにあります。確かに、現実として預貯金や個人向け国債で集められたお金は、銀行預金で例えるならば個人や企業への貸出金として、個人向け国債であれば国が公共事業などを行う財源として、間接的に運用されています。一方で、こうした資金とは別に銀行などの金融機関や国は、預金者や国債の購入者の申し出により中途での払い出しに応じられる体制を整備しています。そのために預金や個人向け国債は、実質的に預金者や国債購入者のお金を置いているだけという形態になるため、銀行や国は元本保証ができる仕組みとなっています。仮に預金や国債で集められたお金が直接、日々、値動きがある日本株や投信運用などで積極運用を行う場合は、元本そのものが日本株や投信の値動きの影響を受けるため、保証ができないというわけです。元本保証がある金融商品は、集められたお金で直接、他の金融商品の運用によって運用成績を追及しないために、低リターンですがリスクを抑えた安全性を重視した仕組みとなっています。

元本確保は、一般にはあまり耳慣れない言葉かもしれませんが、主には投資信託や保険商品で活用されています。元本確保とは、あらかじめ決められた償還日、または契約満了日に限って元本を払い戻すことを意味します。言い換えると、購入期間中や契約期間中の中途で払い出す場合には、元本を保証しませんということを意味しています。元本保証がある金融商品であれば、いつどのようなタイミングで払い出しを行っても元本割れはしませんが、元本確保型の金融商品は中途の払い出し時に元本割れとなる可能性があるわけです。これは元本確保型の金融商品に集められたお金が直接、運用商品に充てられていることにあります。

元本確保型の金融商品は、債券投資で運用されることが多いと思われますが、債券の金利や運用利回りを算出し、償還日や契約満了日にあわせて元本が確保されるように組成しています。そのために購入または契約当初の段階では運用期間が短くて運用成果が出ていないため、元本部分に見合った払い戻す原資がなく、中途換金を行っても元本割れということになるわけです。債券以外にも株式や外貨や先物やオプション取引といった金融派生商品を活用することで、元本確保型の金融商品(元本確保型投資信託など)を組成することもできますが、それらの運用商品は値動きがあり、運用成果が伴うことで償還時に元本を確保する仕組みとなっているため、やはり中途解約、特に短期の払い出しであるほど、元本の目減りは大きくなる傾向にあります。

保険商品においても、死亡保障や年金原資保証といった契約満了時や一定の条件がクリアされることで保険金や保証が受けられることをイメージする商品を取扱っています。契約期間中における中途解約時には元本割れで払い戻される仕組みが多く、元本確保型投資信託よりも多少は安定運用となっていますが、基本的な仕組みは同じでしょう。元本確保型の金融商品を活用する際には中途換金することがないように、当面使い道が決まっていない余裕資金であることを十分に確認して、中長期での資産運用をすることが望ましいでしょう。

< 戻る | 進む >

定期預金の金利の比較

メニュー

コラム

カテゴリー

メニュー

Copyright (C) 2008-2017 定期預金の金利の比較 All Rights Reserved.