ドイツ人と定期預金

ドイツ人の資産運用における定期預金の位置づけ

大切なお金を預ける、そんな時にリスクの心配をすることなく設定できる定期預金は、ドイツでも人気のある貯蓄方法のひとつだと言えます。ドイツ人が貯蓄をする際に重視する点として、(1)リスクが無い、(2)お金の流動性がある、この2つが挙げられます。定期預金には預入期間があるので、基本的にはその間の流動性はなくなります。そのため、あくまでも余剰資金、すなわち中途解約することなく満期日まで預けることのできる資金を定期預金で運用するドイツ人は多いようです。

ドイツでも日本と同じく超低金利政策が続けられているので、預金金利も大変低くなっています。それでも僅かながら利息がつき安心して預けられるという理由から、定期預金はドイツでも根強い人気があります。

ドイツ人に定期預金以外で好まれる金融商品

ドイツで最も人気のある金融商品は貯蓄性預金です。預金金利がほぼゼロに近い現在でもTagesgeld(ターゲスゲルト)やSparbuch(シュパーブッフ)といった商品が最も多く利用されています。安全確実、必要な時にいつでも(ほぼ制約なく)預金をおろすことができる、この2つの点を重視するドイツ人にとって貯蓄性預金はまさに理想的な商品なのでしょう。Focus(ドイツのニュース雑誌ウェブサイト版)によると、70%のドイツ人がTagesgeldやSparbuchといった貯蓄性預金を利用しているとのことです。

このように人気のある貯蓄性預金ですが、昨今は預金金利の低い状況が続いているので、他の資金運用を勧める記事も目にすることがあります。しかしそこはドイツ人向けの情報サイトです、いきなりリスクを考慮しなければならない投資信託や株式投資を推したりはしません。定期預金と貯蓄性預金の比較を行い、資金の性質によって分散投資をするのはどうかといった内容で、リスクを避ける慎重派でも選択肢のひとつとして考慮できるような仕上がりとなっています。

ドイツ人はリスク志向か否か

ドイツで最も人気のある金融商品が貯蓄性預金であることからも予想がつくとおり、ドイツ人は投資をする際にリスクを取ることを好みません。Bild(ドイツの新聞ウェブサイト版)によると、75%のドイツ人がリスクのない商品で運用するとのことです(特に女性は安全志向が強く90%近くがリスクオフの商品で運用すると回答)。超低金利の時代でもドイツ人のリスクオフ志向は基本的には変わらないようです。したがって貯蓄性預金や定期預金が好まれるのでしょう。

ちなみに、ドイツでは預貯金利息にかかる税率の方が、株式の売買益にかかる税率より高く設定されています。税率が高いリスクオフの貯蓄性預金や定期預金が、税率が低いリスクの伴う株式投資よりも好まれるのです。ドイツ人は資産運用において、税率の高さよりもリスクの有無に重点をおくと言えるでしょう。

ドイツ人が考えるお得感

どんなに低金利でも安全な方法での資産運用を好むドイツ人は、堅実という言葉がぴったり当てはまります。そんな彼らはどのようなことにお得感を見出すのでしょう。Focus(ドイツのニュース雑誌ウェブサイト版)によると、ドイツ人の32%が頻繁にインターネットやその他媒体でお買い得なバーゲン商品を探すとのことです。手っ取り早くわかりやすい、そして確実なお得情報は時間をかけてでも探すことに抵抗はないようです。

しかし、これではただのバーゲンハンターと誤解されそうなので、ここでドイツ人の節税に対する意識の高さをご紹介いたします。毎年多くの人が確定申告をして、税金が還付されるように手続きをとります。払いすぎた税金は戻ってきて当然、その為に必要であればドイツ人は手間のかかる申告作業も毎年きちんとこなしているのです。

確実な利益(割引、税金還付も含め)を手にするためなら労力をいとわず必要な作業を行い、不確定な利益には条件が良くても手を出さない、そんなドイツ人の堅実な考え方を垣間見るようです。

ドイツ人のお金と貯蓄に対する意識

e-tailment(ドイツのEコマースのニュースサイト)によると、ドイツ人の64%は日頃から倹約につとめることが大切と考えているとのことです。倹約家のドイツ人、この点は大いに納得できるのですが、意外なことにドイツ人の3人に1人は同じ種類の商品であれば名の知れたブランド商品を買いたいと考えているのです。

しかし実際に買うかどうかの段階になると話は別のようで、49%のドイツ人はブランド商品を好みながらも、実際には価格の安いノンブランド商品を購入するとのことです(ちなみにアメリカ人やイギリス人では、好みのブランド商品がありながらも価格によってはノンブランド商品を買うとしたのは30%でした)。ドイツ人がいかに価格を重視して物の購入するのかがわかります。

そして多くのドイツ人は常日頃から貯蓄に励んでいます。Bild(ドイツの新聞ウェブサイト版)によると、75%のドイツ人は現在の超低金利も自らの貯蓄志向に影響を及ぼさないと考えているとのことです。年齢別に見ると最も若い世代(18から29才)が一番高く、90%が影響を及ぼさないとしています。とにかく貯蓄をして将来の買い物やその他目的に備える、このような考え方が根付いていることが表れた結果となっています。

「価格を考慮して買い物をする」「若い時から貯蓄を心掛ける」「どんなに低金利でも安全な方法で資金を運用する」「投資におけるリスクは可能な限り避ける」、多くの国民がこのように考えるドイツは堅実そのものです。

ドイツ人の貯蓄の目的

それでは堅実なドイツ人はどのような目的で貯蓄をするのでしょう。Statista掲載のデータ(ドイツの統計ポータルサイトで、14歳以上のドイツ人2,000人に貯蓄目的を複数回答してもらったアンケート調査の結果)によると、貯蓄目的で最も多かったのは老後の資金で58%、次は使う目的のある貯蓄で54%(旅行費用や車の購入など)、住宅購入やリノベーション資金が46%、投資が27%と続きました。国の年金制度に不安を抱き、プライベートの年金や保険に加入して将来に備えているドイツ人が多くいるのは事実です。

さて、これまでドイツ人は堅実で倹約家であると述べてきました。ここで敢えて付け加えたいのは、倹約家は決してケチを意味するものではないということです。Statista掲載のデータで2番目に多かった「使う目的での貯蓄」、この中でも特に旅行はドイツ人にとって重要な出費であることをご紹介したいと思います。

多くのヨーロッパ諸国同様、ドイツ人も休暇を人生の大切なイベントと考えます。毎年1、2週間の連続休暇は当たり前、中には3、4週間まとめて休暇を取得して夏休みにするドイツ人も多いようです。そして休暇や旅行を楽しむには当然お金が必要となるわけです。Das Investment(ドイツの投資ウェブサイト)に掲載されたUnion Investment社発表の統計によると、年間の一世帯あたりの旅行費用で最も多かったのは一人当たり1,000ユーロ以上で43%でした。そして実際に一世帯当たりでつかった年間の旅行費用は平均4,300ユーロ、最も大きな旅行では平均2,950ユーロをつかったとの結果が出ています。そして旅行の予定は特になくても、旅行資金を蓄えるドイツ人は多いようです。毎月50から200ユーロを貯めるが58%、200ユーロ以上を貯めるが38%となっています。

しかし旅行を大事なイベントとするドイツ人でも、お金がなければ旅行は諦めるとする人が圧倒的に多いようです。Das Investment(ドイツの投資ウェブサイト)によると、ドイツ人の97%はクレジットファイナンスに対して懐疑的であり、ローンで旅行資金を調達するとしたのは僅か3%でした。ドイツ人は実に正統派で堅実な考え方をする人が多いと言えるでしょう。

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