企業の退職金

民間企業では、退職金制度がないから労働基準法に反しているとかブラック企業であるとは言えません。

適格退職年金制度の廃止

公務員の退職手当が法的に定められているのに対し、民間企業の退職金は、慣習的なものであるため、退職金制度を定めるか否かの判断は企業に委ねられています。そのため、退職金制度がないから労働基準法に反しているとかブラック企業であるとは言えません。

しかしながら、企業の就業規則や労働契約などに退職金を支給することが定められている場合は、退職金は労働基準法第11条の「賃金」に該当します。企業は「適用される労働者の範囲」「金額決定の条件となる勤続年数や退職事由および算定方法」「不支給事由と減額事由」「支払い方法」「支払い時期」等の退職金規定を就業規則に明示する義務があり、一度定めた退職金規定は従業員との同意無しには変更することはできません。

企業が従業員の同意を得ず、退職金規程を変更して退職金の支給額を減額した場合は「就業規則の不利益変更」となります。つまり、制度の導入自体は法的に定められてはいませんが、導入されている場合はその制度は法で守られているのです。

近年の風潮として、退職金生度を導入しない企業が増えています。東京都産業労働局の「中小企業の賃金・退職金事情(平成24年度版)」によると、退職金制度を導入している企業は77.7%と10年前の88.8%より大幅に減少しています。理由としては、長引く不景気により、積立金の捻出が困難になった、終身雇用が前提でなくなった、といったものが挙げられていますが、中でも、平成24年3月に「適格退職年金制度」が廃止されてしまったことが大きな原因となっています。

適格退職年金制度とは、企業が国税庁の承認のもと、生命保険会社や信託銀行などの金融機関を利用して退職金を積み立てるしくみでしたが、積み立て不足を一括償却できないなど、受給権の保護が十分ではないとの問題が明らかになったため、制度そのものが廃止されてしまいました。そのため企業は既存の退職金制度を見直さざるを得なくなったのです。

適格退職年金制度に変わる退職金制度として登場してきたのものが「確定拠出年金」という新しい企業年金制度です。

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