女性の就業率を高くするために

日本の女性の平均就業率は69%で、34のOECD加盟国中24位です。

子育て支援に関する社会体制の充実

外務省の経済協力開発機構の「雇用アウトルック2013」によると、日本の女性の平均就業率は69%で、34の加盟国中、24位となっています。この数値だけを見て、日本の女性はあまり働いていないとの結論を出してしまうのは早計です。

総務省の「平成23年度版 働く女性の実情」によると、25〜29歳の就業率は77.2%、45〜49歳の就業率は75.7%と高いのに対し、35〜39歳の就業率は67.0%と低くなっています。このM字カーブは、出産のタイミングにより離職する女性が多いということを表しています。

女性の就業率が80%を超えるスウェーデン及びアイスランドは、子育て支援に関する社会体制が充実していることでも有名です。例えばスウェーデンでは、「子供は国全体で育てる」という風潮があり、妊娠・出産・育児に関する費用の多くが公費で賄われています。また育児休暇も出産予定日の2ヶ月前から8歳になるまでの合計480日間の休業が男女どちらにも認められており、育児休暇中の給与保障も80%と日本に比べて高くなっています。さらに育児休暇中は、臨時契約社員を雇うケースが多いため、職場に迷惑がかかる心配がありません。

また、アイスランドでも、父親、母親それぞれが取得できる休暇が3ヶ月、さらにどちらかが取得できる休暇が3ヶ月あり、約7割の父親が育児休暇を取得しているとのことです。男女が平等に子育てをし、仕事をするという社会体制が確立しているため、子供を預かる施設も充実しており、子供が体調崩した時には気兼ねなく数日間休暇を取ることも可能です。だからこそ、女性は出産を機に離職することなく仕事を続けることができ、高い就業率を誇っているのです。

一方日本は、育児休業の期間が短いため、臨時社員を雇うケースは少なく、休業したら他の従業員の負担が増えるという心配から休暇を申請しにくい状態であり、会社内でも育児休暇を迷惑がる風潮があります。さらに子育ては女性が行うものという意識が根強く、男性が育児休暇を申請するケースはほとんどありません。

保育施設も常に不足状態で空きがなく、欧米のようなベビーシッター制度も未熟であるため、子供を預けることができない母親は離職せざるをえない状況です。私の周りにも、弁護士資格や薬剤師資格をもっているのに、子供の預け先がないという理由のために泣く泣く専業主婦を続けている友人がいます。

こうした状況を踏まえると、女性の就労率向上のために本当に有効なことは配偶者控除の「103万円の壁」の撤廃ではなく、「子育ては女性の仕事である」という既成概念の撤廃と、出産しても離職することなく仕事が続けられるような子育て支援制度の構築ではないかと思われます。古くから日本の社会に根付いている価値観を変えることは容易なことではありませんが、だからこそ一刻も早くこの課題に取り組んでいってほしいものです。

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