FRBの特徴

FRBには、「多層的な組織構造」と「官民折衷的な組織形態」という特徴があります。

FRBは特徴のある中央銀行制度

FRBには、二つの大きな特徴があります。

FRBの特徴その1:多層的な組織構造

FRBの一つ目の特徴は、他に例を見ない多層的な組織構造です。FRBは、米国経済の安定を図るため、「物価の安定」と「雇用の拡大」を理念とし、連邦公開市場委員会(FOMC)を開催して、金融緩和策や公開市場操作の方針を決定するなど、アメリカの金融政策を総括する、中央銀行的な役割を担っています。しかしながら「連邦準備制度理事会」という名前からもわかる通り、銀行ではないため、紙幣を発行することはできません。そのため、紙幣の発行は、アメリカ合衆国内の12の都市に設立された「連邦準備銀行」が行っています。

日本やヨーロッパにおいては、国の通貨を発行することのできる発券銀行は、中央銀行のみと限定されています。さらに、中央銀行はその国に一行のみの設置となっているため、中央銀行が、その国唯一の発券銀行となっています。これに対し、アメリカ合衆国では、国内に12行の発券銀行が設置されており、その上に、12行の発券銀行を取りまとめる組織として、FRBが設置されています。この多層的な組織構造こそが、FRBの最大の特徴なのです。

発券機能をもつ単一の中央銀行ではなく、発券銀行を総括する機関としてFRBが存在しているというアメリカの中央銀行制度は、それぞれの州政府が独立した強い力を持ち、それを総括する中央組織として連邦政府が置かれているという、アメリカの政治形態とよく似ています。FRBの特徴であるこの組織構造は、アメリカの政治形態を反映したものなのかもしれません。

FRBの特徴その2:官民折衷的な組織形態

FRBのもう一つの特徴は、組織の形態です。日本銀行は、中央銀行としての透明性と独立性を保つために、政府機関でも、民間銀行でもない、認可法人という組織形態をとっています。これに対しFRBは、大統領によって理事が任命される政府機関であり、そのFRBが取りまとめている各地区の連邦準備銀行は、すべて民間の株式会社となっています。さらに、株式会社である連邦準備銀行の株式を所有しているのは、各地区の連邦準備銀行によって管轄される民間の銀行となっています。

つまりFRBは、政府機関が民間金融機関の集合体を総括しているという、官民折衷的な形態をとっているのです。

基軸通貨として世界中で取引されている米ドル紙幣ですが、その発行システムを支えるFRBは、ヨーロッパや日本とはだいぶ性質の異なる、特徴ある中央銀行制度であると言うことができるでしょう。

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