信用金庫の歴史

信用金庫の起源は、19世紀イギリスの協同組合運動だと言われています。

協同組合運動

信用金庫の歴史

信用金庫の起源は、19世紀イギリスのマンチェスター地方で生まれた協同組合運動だと言われています。産業革命による急速な発展により貧富の差が拡大する中、労働者達がお互いに助け合い安定した生活を営める理想社会をつくろうという運動「協同組合運動」が起こりました。「協同組合」とは、目的を同じくする個人や事業者がお金を融通し合って事業体を設立し、共同でものを購入したり管理したりする非営利の相互扶助組織です。

こうした運動は、イギリスより少し遅れて産業革命が起こったドイツにおいても活発になり、ドイツの法律家シュルツェ・デーリチュは、自分たちの金融機関「信用組合」を考案しました。

日本の信用金庫もまた、明治維新以降の資本主義による急速な産業発展で貧富の差が拡大していく中で誕生しました。明治政府は庶民の生活安定のためにドイツの信用組合に倣って「産業組合法」を制定しました。これに基づいて各地の地主や有力者が中心となって設立した組合が、のちの農業協同組合、生活協同組合、信用金庫です。

つまり信用金庫は、農協や生協と同じ「共同共栄」の理念の元に生まれたものなのです。明治時代に誕生した産業組合のうち、組員から資金を集めて民主的な運営原理に基づき運営される協同組織の金融機関として機能分化していったもの、それが信用金庫なのです。

こうした成立の歴史を持っているからこそ、信用金庫は「利益」重視の金融機関ではなく、住民の生活や地域社会の発展のために奉仕する地域密着型の金融機関だと言えます。

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