都市銀行・地方銀行・第二地方銀行の違い

都市銀行、地方銀行、第二地方銀行はいずれも銀行法に基づく普通銀行です。預金、振込、住宅ローン、事業融資など、基本的な銀行サービスに大きな違いはありません。

主な違いは、営業基盤となる地域、事業規模、取引先、歴史的な成り立ち、加盟する業界団体です。

銀行を選ぶときは「都市銀行だから安心」「地方銀行だから金利が高い」と単純に判断するのではなく、自分の生活圏での使いやすさ、ATM手数料、振込手数料、預金金利、アプリの機能などを比較することが重要です。

都市銀行・地方銀行・第二地方銀行の比較

都市銀行・地方銀行・第二地方銀行の違い
比較項目 都市銀行 地方銀行 第二地方銀行
主な営業基盤 大都市を中心に全国・海外 本店所在地を中心とする地域 本店所在地を中心とする地域
主な顧客 個人、大企業、中小企業、海外企業 地域住民、地元企業、地方自治体 地域住民、地元の中小企業・小規模事業者
規模 一般に大規模 銀行ごとの差が大きい 一般に地方銀行より小規模な銀行が多い
歴史的な位置付け 大都市を基盤に合併・再編を重ねて全国展開 地域経済を支える普通銀行として発展 主に旧相互銀行から普通銀行へ転換
店舗・ATM 主要都市や全国の交通拠点に強い 地元地域で充実していることが多い 地元の生活圏で使いやすいことが多い
向いている人 全国転勤、遠方への振込、海外取引が多い人 地元で給与受取、住宅ローン、資産相談をまとめたい人 地域密着の対応や地元での利便性を重視する人

上の表は一般的な傾向です。実際の店舗網、サービス内容、預金金利、手数料は銀行ごとに異なります。

都市銀行とは

都市銀行は、主として大都市に営業基盤を持ち、全国規模で事業を展開する大手銀行を指す一般的な呼称です。「都市銀行」という名称は、銀行法で定められた免許上の区分ではありません。

一般には、みずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、りそな銀行、埼玉りそな銀行などが都市銀行として扱われます。このうち、みずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行は、一般にメガバンクと呼ばれています。

都市銀行の強みは、全国的な店舗・ATM網、大企業との取引、国際業務、外貨・証券・信託などグループ全体で提供する金融サービスの幅広さです。転勤や引っ越しが多い人、全国の取引先へ頻繁に振り込む事業者にとって便利です。

一方で、店舗の統廃合や窓口の予約制が進んでいるため、必ずしも「全国どこでも対面相談が便利」とは限りません。また、定期預金の金利が地域銀行やインターネット銀行より高いとは限りません。

地方銀行とは

地方銀行は、特定の都道府県や地域を主な営業基盤とし、一般社団法人全国地方銀行協会に加盟する銀行です。地域住民や地元企業への預金・融資、地方自治体との取引などを通じて、地域経済を支えています。

地方銀行のなかには、横浜銀行千葉銀行のように大規模な銀行もあります。したがって「地方銀行はすべて小規模」という理解は正確ではありません。

地方銀行の強みは、地元での店舗・ATM網、地域の企業や不動産事情に関する情報、住宅ローンや事業融資での地域密着型の対応です。地方自治体の指定金融機関を務め、税金や公共料金の取り扱いで地域住民にとって便利な銀行もあります。

反対に、営業地域を離れると店舗が少なくなる場合があります。転居や全国転勤の可能性がある人は、提携ATM、コンビニATMの手数料、インターネットバンキングの使いやすさも確認しておきましょう。

第二地方銀行とは

第二地方銀行は、地域を主な営業基盤とする点では地方銀行と同じです。現在の第二地方銀行の多くは、旧相互銀行から普通銀行へ転換し、一般社団法人第二地方銀行協会に加盟しています。

相互銀行の前身には、地域の庶民金融として発展した無尽会社があります。この歴史的背景から、第二地方銀行は地域住民、中小企業、小規模事業者との取引に強みを持つ銀行が多いといわれます。

ただし、現在は地方銀行も第二地方銀行も同じ銀行法に基づく普通銀行です。預金保険制度の対象範囲や銀行としての基本業務に、区分による本質的な差があるわけではありません。

また、第二地方銀行の規模は銀行によって大きく異なります。北洋銀行のように、地域で大きな営業基盤を持つ銀行もあります。「第二地方銀行だから必ず小さい」「地方銀行よりサービスが劣る」とは判断できません。

地方銀行と第二地方銀行の違いは主に歴史と加盟団体

地方銀行と第二地方銀行の最も分かりやすい違いは、歴史的な成り立ちと加盟する業界団体です。

地方銀行は全国地方銀行協会に加盟し、第二地方銀行は第二地方銀行協会に加盟しています。第二地方銀行の多くは旧相互銀行から普通銀行へ転換した銀行です。

しかし、利用者から見れば、両者とも地域密着型の普通銀行です。現在の銀行選びでは、区分そのものよりも、金利、手数料、店舗・ATM、アプリ、住宅ローン、相談体制などの実際の条件を比べるほうが重要です。

都市銀行のメリット・デメリット

都市銀行のメリット

  • 全国規模で利用しやすい
  • 企業間取引や海外送金など幅広い業務に対応している
  • グループ会社を含めた金融商品の種類が多い
  • インターネットバンキングやアプリの機能が充実していることが多い

都市銀行のデメリット

  • 地域によっては店舗が少ない
  • 店舗統廃合により窓口へ行きにくい場合がある
  • 預金金利が特に高いとは限らない
  • 対面での細かな相談では地域銀行のほうが利用しやすい場合がある

地方銀行・第二地方銀行のメリット・デメリット

地方銀行・第二地方銀行のメリット

  • 地元の店舗やATMを利用しやすい
  • 地域の住宅事情や企業事情に詳しい
  • 給与振込、税金、公共料金など地域の生活に密着したサービスがある
  • 住宅ローンや事業融資で対面相談を受けやすい
  • 期間限定の定期預金キャンペーンを実施することがある

地方銀行・第二地方銀行のデメリット

  • 営業地域外では店舗や自行ATMが少ない
  • 全国転勤や遠方への引っ越しで不便になる場合がある
  • 銀行によってデジタルサービスの充実度に差がある
  • 海外業務や高度な法人金融では都市銀行ほど選択肢が多くない場合がある

定期預金を選ぶなら銀行の区分より金利と条件を比較

定期預金の預け先を選ぶ場合、都市銀行、地方銀行、第二地方銀行という区分だけで有利・不利は決まりません。

地方銀行や第二地方銀行が、インターネット支店や地域限定キャンペーンで比較的高い金利を提示することがあります。一方、都市銀行でも取引条件に応じた優遇サービスが利用できる場合があります。

定期預金を比較するときは、次の項目を確認しましょう。

  • 適用金利と預入期間
  • 最低預入金額と上限金額
  • 新規資金、口座開設、給与振込などの条件
  • 満期時の取り扱い
  • 中途解約時の金利
  • ATM・振込手数料
  • 預金保険制度の対象か

一般預金等は、1金融機関につき預金者1人当たり元本1,000万円までと、その利息が預金保険制度で保護されます。複数の支店に分けても、同じ銀行の預金は合算されます。

自分に合う銀行の選び方

全国転勤が多く、大都市圏や海外での利用を重視する人には、都市銀行が有力な選択肢です。

地元で生活し、給与受取、住宅ローン、資産運用、相続相談などを一つの銀行にまとめたい人には、地方銀行や第二地方銀行が向いています。

日常の振込や預金金利を重視し、店舗をほとんど利用しない人は、ネット銀行も含めて比較すると選択肢が広がります。メインバンクを一つに絞らず、給与受取用、生活費用、貯蓄用など目的別に使い分ける方法もあります。

よくある質問

都市銀行とメガバンクは同じですか?

完全に同じ意味ではありません。都市銀行は大都市を基盤に全国展開する銀行を指す一般的な呼称です。メガバンクは、そのなかでも特に巨大な金融グループを形成する銀行を指します。

地方銀行と第二地方銀行では、どちらが安全ですか?

区分だけで安全性を判断することはできません。どちらも銀行法に基づく普通銀行であり、対象となる預金には預金保険制度が適用されます。銀行ごとの財務状況や格付け、自己資本比率などを確認する必要があります。

第二地方銀行は地方銀行よりサービスが少ないですか?

銀行によって異なります。第二地方銀行でも、スマホアプリ、インターネット支店、住宅ローン、投資信託など幅広いサービスを提供しています。区分ではなく、利用したいサービスの内容を個別に比較してください。

定期預金は都市銀行と地方銀行のどちらが高金利ですか?

一概には決まりません。通常金利だけでなく、インターネット支店、期間限定キャンペーン、預入条件を含めて比較する必要があります。

まとめ

都市銀行は大都市を中心に全国・海外へ広く展開し、地方銀行と第二地方銀行は特定の地域を主な営業基盤としています。地方銀行と第二地方銀行の違いは、主に歴史的な成り立ちと加盟団体にあります。

個人が銀行を選ぶときは、銀行の呼び方より、生活圏での使いやすさ、預金金利、手数料、ATM、アプリ、相談サービスを具体的に比較することが大切です。

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