金利とは、お金を借りたり預けたりするときに、元本に対してどれくらいの利息が発生するかを示す割合です。
金利は「割合」、利息は「実際に受け取る・支払う金額」です。
預金では、銀行へお金を預ける側が利息を受け取ります。ローンでは、銀行からお金を借りる側が利息を支払います。
年利・固定金利・変動金利・名目金利・実質金利・単利・複利・政策金利など、預金を比較するために知っておきたい基礎知識を体系的に解説します。
| 用語 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| 元本 | 預ける・借りる元のお金 | 100万円 |
| 金利 | 元本に対する利息の割合 | 年1.00% |
| 利息 | 実際に受け取る・支払う金額 | 1万円 |
100万円を年1.00%で1年間預けた場合、税引前利息は1万円です。
銀行の普通預金・定期預金では、通常「年○%」という年利で金利が表示されます。
年利1.00%は、「1年間預けた場合に元本の1.00%を基準として利息を計算する」という意味です。
6カ月定期が年1.00%でも、6カ月で元本の1.00%を受け取れるわけではありません。
| 表し方 | 意味 |
|---|---|
| 年利 | 1年間を基準にした金利 |
| 月利 | 1カ月を基準にした金利 |
| 日歩 | 元金100円に対する1日分の利息を銭単位で表す方法 |
一般の預金商品では年利表示が基本です。
利息計算では、パーセント表示の金利を100で割って小数へ直します。
| 年利 | 計算に使う小数 |
|---|---|
| 0.10% | 0.001 |
| 0.25% | 0.0025 |
| 0.50% | 0.005 |
| 1.00% | 0.01 |
| 1.50% | 0.015 |
銀行には、預金者へ支払う「預金金利」と、ローン利用者から受け取る「貸出金利」があります。
一般に、貸出金利は預金金利より高く設定されます。その差は銀行の収益源の一つです。
ただし、銀行の収益は金利差だけでなく、手数料、証券運用、その他の事業からも生じます。
普通預金はいつでも引き出せる一方、定期預金は一定期間預けることを前提とします。
一般には定期預金の方が高金利になりやすいですが、近年は証券口座連携・給与受取・残高条件などにより、優遇普通預金が定期預金を上回る場合もあります。
固定金利は、契約時に決まった金利が一定期間変わらない金利です。
固定金利型定期預金では、預入後に市場金利が上昇しても、満期まで預入時の金利が適用されます。
反対に、市場金利が下がっても、当初の金利が維持される点はメリットです。
変動金利は、市場金利・政策金利などの変化に応じて、適用金利が見直される金利です。
普通預金は一般に変動金利です。変動金利型の住宅ローンや定期預金もあります。
名目金利は、物価変動を考慮せず、表示されている金利そのものを指します。
銀行が「年1.00%」と表示している場合、この1.00%が名目金利です。
実質金利は、名目金利から物価上昇率を差し引いて考える金利です。
簡易的には、次のように表せます。
実質金利 ≒ 名目金利 − 物価上昇率
名目金利1%でも物価が2%上昇すれば、実質的な購買力は増えない可能性があります。
金利と利率は、預金ではほぼ同じ意味で使われます。
利回りは、一定期間の収益を投資元本に対する割合で表したもので、利息だけでなく、再投資・値上がり益などを含む場合があります。
単利は、最初の元本だけに利息が付く方式です。
100万円を年1%で3年間なら、税引前利息は3万円です。
複利は、利息を元本へ加え、その合計額に次の利息を付ける方式です。
長期間では、利息にも利息が付くため、単利より受取額が大きくなりやすくなります。
日本の短期金利は、日本銀行の金融政策の影響を強く受けます。
現在、日本銀行は無担保コールレート(オーバーナイト物)を金融政策上の主要な操作対象としています。
2026年8月14日確認時点では、日本銀行は無担保コールレート(オーバーナイト物)を1.0%程度で推移するよう促す方針です。
政策金利が上昇すると、銀行の普通預金・定期預金金利や住宅ローン金利なども上昇しやすくなります。ただし、すべての銀行・商品が同じタイミング・同じ幅で動くわけではありません。
かつて日本銀行が金融機関へ直接貸し出す際の基準となる金利は「公定歩合」と呼ばれていました。
1994年に預金金利の自由化が完了し、公定歩合が市中金利を直接決める役割は低下しました。
2006年には名称が「基準割引率および基準貸付利率」に変更され、現在の金融政策では無担保コールレートなどがより重要な指標です。
日本では、かつて預金金利が規制されていました。
段階的な自由化を経て、1994年に流動性預金を含む預金金利の自由化が完了しました。
現在は各金融機関が、調達コスト、競争環境、市場金利、経営戦略などを踏まえて預金金利を決めています。
2013年4月、日本銀行は量的・質的金融緩和を導入し、金融市場調節の操作目標をマネタリーベースへ変更しました。
量的・質的金融緩和の導入後も、日本銀行の金融政策の運営方法は経済情勢に応じて変化しています。
2016年、日本銀行はマイナス金利政策を導入し、金融機関の日銀当座預金の一部へマイナス金利を適用しました。
同年には長短金利操作、いわゆるイールドカーブ・コントロールも導入されました。
2024年3月、日本銀行はマイナス金利政策とイールドカーブ・コントロールを終了しました。
その後は、無担保コールレート(オーバーナイト物)を中心に短期金利を誘導する金融政策へ戻っています。
日本銀行は2026年6月16日の金融政策決定会合で、無担保コールレート(オーバーナイト物)を1.0%程度で推移するよう促す方針を決定しました。
補完当座預金制度の適用利率も2026年6月17日から1.0%、基準貸付利率は1.25%となっています。
政策金利は金融情勢・物価・賃金・景気動向に応じて変更されるため、最新情報は日本銀行の公式発表をご確認ください。
一般に、政策金利や市場金利が上昇すると、銀行は普通預金・定期預金の金利を引き上げやすくなります。
しかし、各銀行がどの程度上げるかは、預金獲得競争、資金需要、経営戦略によって異なります。
ネット銀行が先に高金利を出し、大手銀行が後から追随することもあります。
変動型住宅ローンや短期プライムレート連動型ローンなどは、政策金利・短期市場金利の上昇により借入金利が上がる可能性があります。
固定金利型ローンは、長期国債利回りなど長期市場金利の影響を受けやすい傾向があります。
長期金利の代表的な指標として、10年物国債の利回りがあります。
住宅ローンの固定金利、企業の長期借入金利、債券価格などへ影響します。
短期金利は、1年未満の資金取引で使われる金利です。
無担保コールレート、短期プライムレートなどが代表的な指標です。
普通預金・短期定期預金、変動型ローンなどに影響しやすい金利です。
一般に、物価上昇が強すぎる場合、中央銀行は金利を引き上げて需要を抑える方向の金融政策を行うことがあります。
反対に、景気が弱く物価上昇率が低い場合には、金利を引き下げて経済活動を支えることがあります。
ただし、金融政策は物価だけでなく、賃金、景気、金融市場、海外経済など幅広い要因を見て判断されます。
金利差は為替相場へ影響する要因の一つです。
一般に、他の条件が同じなら、高金利通貨は資金が集まりやすくなる傾向があります。
ただし、為替相場は景気、貿易、政治情勢、投資家心理など多くの要因で動くため、金利差だけで決まるわけではありません。
市場金利が上昇すると、既に発行されている低金利債券の魅力は低下し、債券価格は下がりやすくなります。
反対に、市場金利が低下すると、既発債の価格は上がりやすくなります。
金利と債券価格は、一般に逆方向へ動く関係があります。
高い金利は重要ですが、預金商品を選ぶときは、預入期間、中途解約、手数料、利便性、預金保険なども確認してください。
特に短期キャンペーンでは、表示年利が高くても、実際に得られる利息は預入日数分だけです。
利息の付く普通預金・定期預金などは、預金保険制度の対象です。
同じ金融機関の対象預金を合算し、預金者1人当たり元本1,000万円までと、破綻日までの利息等が保護されます。
外貨預金など、預金保険の対象外となる商品もあります。
元本に対して、どれくらいの割合で利息が発生するかを示す率です。
同じではありません。金利は割合、利息は実際に受け取る・支払う金額です。
政策金利、市場金利、銀行の資金需要、競争環境などの影響を受けるためです。
2026年8月14日確認時点では、日本銀行は無担保コールレート(オーバーナイト物)を1.0%程度で推移するよう促す方針です。
固定金利型が多いですが、変動金利型の商品もあります。
物価上昇の影響を考慮した金利で、簡易的には「名目金利−物価上昇率」で考えます。
必ずしもそうではありません。預入期間、中途解約、手数料、税金、預金保険なども含めて判断する必要があります。
金利は、元本に対してどれくらいの割合で利息が発生するかを示す数字です。
預金を比較するときは、年利だけでなく、固定・変動、名目・実質、単利・複利、税引後利息、満期後の金利まで確認することが重要です。
2026年8月14日確認時点では、日本銀行は無担保コールレート(オーバーナイト物)を1.0%程度へ誘導する方針です。政策金利の変化は預金・ローン金利へ影響しますが、各金融機関の商品金利は独自に決まるため、実際の預金金利を比較して選びましょう。
