複利とは、元本に付いた利息を元本へ組み入れ、その合計額に対して次の利息を計算する方法です。
複利では「利息にも利息が付く」ため、同じ金利・同じ運用期間なら、一般に単利よりも長期で資産が増えやすくなります。
複利では、最初の元本だけでなく、それまでに付いた利息も次の利息計算の対象になります。
たとえば100万円を年1%で1年複利運用すると、1年後は101万円です。
2年目は100万円ではなく、101万円に対して1%の利息が付きます。
そのため、2年目の利息は1万円ではなく1万100円になります。
1年複利でn年間運用した場合の元利合計は、次の式で求められます。
元利合計 = 元本 ×(1 + 年利率)運用年数
利息だけを求める場合は、元利合計から元本を引きます。
利息 = 元本 ×(1 + 年利率)運用年数 − 元本
各年ごとに計算する場合は、次の式を繰り返します。
次の元本 = 現在の元本 ×(1 + 年利率)
新しい元本は、「元本+元本×利率」で求められます。
| 年利 | 計算に使う小数 |
|---|---|
| 0.10% | 0.001 |
| 0.25% | 0.0025 |
| 0.50% | 0.005 |
| 1.00% | 0.01 |
| 2.00% | 0.02 |
1年目は次のとおりです。
10,000円 × 1.02 = 10,200円
2年目は10,200円が新しい元本になります。
10,200円 × 1.02 = 10,404円
2年間の税引前利息は404円です。
1年複利として税引前で計算すると、次のとおりです。
1,000,000円 × 1.013 = 1,030,301円
税引前利息は30,301円です。
同じ100万円・年1%・3年間でも、単利なら税引前利息は3万円です。
1,000,000円 × 0.01 × 3年 = 30,000円
複利では30,301円なので、この条件では単利より301円多くなります。
| 比較項目 | 単利 | 複利 |
|---|---|---|
| 利息が付く対象 | 最初の元本のみ | 元本+それまでの利息 |
| 毎期の利息 | 原則一定 | 徐々に増える |
| 増え方 | 直線的 | 長期ほど加速 |
| 計算式 | 元本×年利率×年数 | 元本×(1+年利率)年数 |
単利の税引前元利合計は110万円です。
1年複利なら、税引前の理論上の元利合計は次のとおりです。
1,000,000円 × 1.0110 = 約1,104,622円
複利の方が、単利より約4,622円多くなります。
複利は、期間が長くなるほど「利息に付く利息」が積み重なります。
金利が高いほど、また運用期間が長いほど、単利との差は大きくなります。
一方、低金利・短期間では、単利と複利の差は小さい場合があります。
半年複利は、6カ月ごとに利息を元本へ組み入れ、その合計額へ次の利息を付ける方法です。
税引前の理論式は次のように表せます。
元利合計 = 元本 ×(1 + 年利率 ÷ 2)運用年数 × 2
税引前の理論上の元利合計は、次のように計算できます。
1,000,000円 ×(1 + 0.01 ÷ 2)6 = 約1,030,378円
1年複利の1,030,301円より、わずかに多くなります。
利息を元本へ組み入れる回数が多いほど、理論上は複利効果が少し大きくなります。
ただし、実際の銀行預金では、商品ごとに利払回数・組入時期・端数処理が決められています。
個人の預貯金利息には、原則20.315%の税金がかかります。
実際の複利預金では、各利払時に税金を差し引いた後の利息が元本へ組み入れられる場合があるため、税引前年利をそのまま複利計算した結果とは一致しないことがあります。
簡易的には、税引前年利へ0.79685を掛けた税引後相当利率を使って複利計算する方法があります。
ただし、実際の税額は各利払時に端数処理されるため、正確な受取額は金融機関の計算結果をご確認ください。
定期預金には、単利型と複利型があります。
長期定期預金では、半年複利などが採用される商品があります。
同じ年利でも、利息の組入頻度・税金・預入期間によって満期額が変わります。
単利型の定期預金でも、満期時に元金と税引後利息を合計して自動継続すれば、次回は増えた金額を元本として運用します。
このため、複数回の満期をまたいで見ると複利的な効果が生じます。
元利自動継続を選んでも、最初の金利がずっと続くとは限りません。
自動継続後は、継続日時点の金利が適用されるのが一般的です。
キャンペーン金利は当初期間だけで、継続後は通常金利になる場合があります。
定期預金を満期前に解約すると、預入時の約定金利ではなく、中途解約利率が適用されます。
そのため、当初予定していた複利効果を得られない場合があります。
普通預金は、所定の利払日に税引後利息が口座へ入金されます。
その利息を引き出さず口座へ残せば、次の利息計算ではその分も残高に含まれるため、結果として複利的な効果が生じます。
毎月一定額を積み立て、利息や運用益を再投資する場合も、長期では複利効果が働きます。
ただし、毎月積立は一括預金とは元本投入時期が異なるため、単純な「元本×(1+年利率)年数」だけでは正確に計算できません。
複利で元本が約2倍になる年数を簡易的に求める方法として「72の法則」があります。
約2倍になる年数 = 72 ÷ 年利率(%)
たとえば年3%なら、約24年です。
これは概算であり、税金・手数料・金利変動は考慮していません。
100万円を年1%で運用した場合の税引前の理論値です。
| 期間 | 単利の元利合計 | 1年複利の元利合計 |
|---|---|---|
| 1年 | 1,010,000円 | 1,010,000円 |
| 3年 | 1,030,000円 | 1,030,301円 |
| 5年 | 1,050,000円 | 約1,051,010円 |
| 10年 | 1,100,000円 | 約1,104,622円 |
元本に付いた利息を元本へ組み入れ、その合計額に次の利息が付く計算方法です。
1年複利なら「元本 ×(1+年利率)運用年数」で元利合計を求めます。
同じ金利・期間なら、長期では一般に複利の方が受取額が多くなります。
税引前の理論値では元利合計1,030,301円、利息30,301円です。
6カ月ごとに利息を元本へ組み入れ、次の6カ月は増えた元本へ利息を付ける方法です。
いいえ。単利型と複利型があります。商品概要説明書をご確認ください。
個人の預貯金利息には、原則20.315%の税金がかかります。
複利は、元本に付いた利息を元本へ組み入れ、その合計額に次の利息を付ける計算方法です。
1年複利の基本式は「元本×(1+年利率)運用年数」です。長期ほど「利息に付く利息」が積み重なり、単利との差が大きくなります。
実際の預金では、税金、利払回数、端数処理、中途解約、自動継続後の金利によって理論値と受取額が異なります。金利だけでなく、単利・複利の方式と商品条件まで確認しましょう。
