運転免許返納定期預金

「運転免許返納定期預金」を口座開設

高齢化社会と高齢ドライバー

高齢化社会と高齢ドライバー

高齢化社会の現代は、地方を中心に高齢者の運転免許保有率が高くなっていますが、その一方で高齢ドライバーによる交通事故も相次いでいます。

交通事故の原因はハンドル操作の誤りやアクセルとブレーキの踏み間違い、不注意運転などが多く、加齢による認知機能や運転技術の衰えが影響しています。

多発する高齢ドライバーの交通事故を受けて、地方自治体などでは高齢ドライバーに対する支援事業が増えています。具体的には、自動車急発進防止装置の取り付け費用の補助、交通安全指導、自動ブレーキ装備車両の減税などを行っています。

運転免許の自主返納

運転免許の自主返納

高齢ドライバーを支援する一方で、全国では高齢ドライバーに運転免許の自主返納を促す取り組みも積極的に行っています。

運転免許の自主返納とは、運転免許を自主的に返納する制度で、主に運転免許が不要になった人や、加齢や疾病などで身体機能が低下した人などが運転免許を自主返納できます。

運転免許を自主返納すると様々な特典やサービスを利用できるようになり、たとえば地方銀行や信用金庫といった地域金融機関で「運転免許返納定期預金」を取引できるようになります。

「運転免許返納定期預金」とは?

「運転免許返納定期預金」とは?

「運転免許返納定期預金」とは、運転免許を自主返納した利用者だけが口座開設できる金利上乗せ定期預金で、おもにスーパー定期の店頭表示金利に一定の上乗せ金利が付いた特別金利で運用できます。

マイナス金利政策以降は、定期預金の店頭表示金利を引き下げる金融機関が増えているため、金利上乗せ定期預金である「運転免許返納定期預金」は活用のしがいがあります。

ただし、口座開設するには運転免許を自主返納したことを証明する運転経歴証明書が必要です。

「運転免許返納定期預金」の手続き

「運転免許返納定期預金」の手続き

運転免許の自主返納および運転経歴証明書を発行するための手続きは、免許センターや警察署などで申込みを受け付けており、必要書類を持っていけば即日で自主返納ができます。

ただし、手続きの際には手数料が必要で、運転免許証や印鑑、本人確認書類といった必要書類の内容も地域によって異なるため、事前に居住する地域の手続き方法を調べておきたいです。

運転免許を自主返納して運転経歴証明書が発行されたら、各金融機関の店舗窓口で「運転免許返納定期預金」を口座開設できますが、口座開設する際の利用条件は金融機関によってバラバラです。そのため商品概要説明書をよく確認したいです。

「運転免許返納定期預金」の口座開設の注意点

「運転免許返納定期預金」の口座開設の注意点

たとえば、どの金融機関も運転経歴証明書を提示する必要がある点は同じです。しかし、それ以外に年齢や自主返納の時期を利用条件に加える金融機関が多いのです。

そのため目当ての「運転免許返納定期預金」の利用条件に合わせて計画的に運転免許を自主返納しないと、年齢や自主返納の時期が合わず「運転免許返納定期預金」を口座開設できない可能性があります。

「運転免許返納定期預金」の金利

「運転免許返納定期預金」の上乗せ金利

「運転免許返納定期預金」の上乗せ金利

「運転免許返納定期預金」は、運転免許を自主返納した利用者のみが口座開設できて、スーパー定期などの定期預金の店頭表示金利に上乗せ金利が付きます。

スーパー定期の店頭表示金利は多くの金融機関が年0.01%程度に設定しており、あまり利息を受け取れません。しかし、上乗せ金利が付く「運転免許返納定期預金」なら、得られる利息が多くなります。

上乗せされる金利は年0.1%前後の金融機関が多いです。中には年0.05%や年0.3%上乗せされることもあって金融機関ごとに異なります。

「運転免許返納定期預金」の満期

「運転免許返納定期預金」の満期

このように金利の良い「運転免許返納定期預金」ですが、初回満期日以降の金利の取扱いが金融機関ごとに異なります。

それというのも「運転免許返納定期預金」のような金利上乗せ定期預金は、初回満期日で上乗せ金利が終了するケースが多いのです。

その場合は自動継続しても初回満期日以降は継続日のスーパー定期の店頭表示金利しか適用されません。

ただし、一部の金融機関では初回満期日以降も上乗せ金利が継続されることがあります。

「運転免許返納定期預金」の中途解約

「運転免許返納定期預金」の中途解約

「運転免許返納定期預金」は、通常の定期預金と同じく、預入期間中に中途解約すると中途解約利率が適用されます。

中途解約利率は、スーパー定期の店頭表示金利を下回る場合が多く、普通預金並みの低金利であることも珍しくありません。

そのため「運転免許返納定期預金」を利用する際は、できるだけ中途解約しないようにしたいです。中途解約を防ぐには、しばらく使う予定のない余裕資金を預けるのも一法です。

「運転免許返納定期預金」のデメリット

「運転免許返納定期預金」のデメリット

「運転免許返納定期預金」は、他の優遇特典と併用できません。

たとえば、一部の金融機関では取引実績に応じて定期預金の金利を優遇する金利優遇サービスを提供していますが、そういった金利優遇サービスは「運転免許返納定期預金」のような金利上乗せ定期預金とは重複できません。

また、日本銀行のマイナス金利政策以降は金利優遇サービスの取扱いを停止したり、金利上乗せ定期預金の上乗せ金利分を減らす金融機関が増えているため、「運転免許返納定期預金」も金利が変更される可能性があります。

「運転免許返納定期預金」の預入金額

「運転免許返納定期預金」の上限金額

「運転免許返納定期預金」の上限金額

「運転免許返納定期預金」は、一般的な定期預金に比べて預入金額の上限が少なめです。

これは金利上乗せ定期預金によくある特徴で、「運転免許返納定期預金」だけでなくて「年金定期預金」や「子育て応援定期預金」など、多くの金利上乗せ定期預金の預入金額が少なくされています。

ただし、同じ金利上乗せ定期預金でも「退職金専用定期預金」や「相続定期預金」は、退職金や相続金を全額預けるために預入金額の上限がないケースがほとんどです。

「運転免許返納定期預金」で得られる利息

「運転免許返納定期預金」で得られる利息

「運転免許返納定期預金」の預入金額の上限は、金融機関によって異なります。

最も多いのは預入金額を100万円以内に設定している金融機関ですが、一部の金融機関では300万円や500万円まで預けられます。

預入金額が多いほど受け取る利息も多くなるので、資産運用に効果的です。できることなら、預入金額の上限が多い金融機関で「運転免許返納定期預金」を利用したいです。

「運転免許返納定期預金」の預入方法

「運転免許返納定期預金」の預入方法

また「運転免許返納定期預金」は預入方法も金融機関によって異なります。

たとえば、「一括預入しかできない金融機関」や「分割預入が可能な金融機関」そして「一利用者につき一口しか口座開設できない金融機関」や「数口も口座開設できる金融機関」などがあります。

「運転免許返納定期預金」の預入期間

「運転免許返納定期預金」の預入期間の選択肢

「運転免許返納定期預金」の預入期間の選択肢

「運転免許返納定期預金」は預入条件の選択肢が少ないです。たとえば預入期間は、ほとんどの金融機関が1年に固定しています。

スーパー定期など、一般的な定期預金の多くは預入期間を6カ月や1年、3年、5年などから選択でき、運用計画に合わせて細かく預入条件を設定できます。

もし「運転免許返納定期預金」で1年以外の預入期間を設定したい場合は、選択肢が多い別の定期預金を検討する必要があります。

「運転免許返納定期預金」の満期時の取扱い方法

「運転免許返納定期預金」の満期時の取扱い方法

ほとんどの「運転免許返納定期預金」は、預入期間と同様に満期時の取扱い方法の選択肢も少ないです。

満期時の取扱い方法とは「満期解約」や「自動継続」のことです。「満期解約」を選ぶと満期日に元金と利息を払い戻すことができ、「自動継続」を選ぶと元金と利息を払い戻さずに再び同じ預入条件で預け直せます。

一般的な定期預金では口座開設時に好きなほうを選択できますが、「運転免許返納定期預金」は「自動継続」しか選べない場合がほとんどです。

ただし預入期間中に「自動継続」から「満期解約」に変更すれば、「運転免許返納定期預金」でも満期日に払い戻せます。

「運転免許返納定期預金」の「元金継続」と「元利金継続」

「運転免許返納定期預金」の「元金継続」と「元利金継続」

金融機関によっては満期時の取扱い方法を自動継続にする際に、「元金継続」と「元利金継続」の2種類から選べます。

「元金継続」は、自動継続する際に元金だけ預入を継続して利息は払い戻す方法で、利息を受け取りながら元金を運用できます。

もう一方の「元利金継続」は、満期日に利息を元金へ加えた上で預入を継続する方法で、利息を元金に加えながら運用する複利型の定期預金と似た効果が得られます。

各金融機関の「運転免許返納定期預金」

香川銀行の「運転免許返納定期預金」

香川銀行の「運転免許返納定期預金」

香川銀行の「運転免許返納定期預金」は、預入金額が500万円以内と他の金融機関に比べて預入金額の上限が多いです。

定期預金は、預入金額が多いほど満期日に受け取る利息が増えるため、香川銀行の「運転免許返納定期預金」は資産運用に活用できます。

香川銀行の「運転免許返納定期預金」の金利

香川銀行の「運転免許返納定期預金」の金利

香川銀行の「運転免許返納定期預金」は金利も高く、香川銀行のスーパー定期の店頭表示金利に年0.3%の上乗せ金利が付きます。

年0.3%の上乗せは全国的に見ても高い水準です。

ただし、香川銀行のインターネット支店である「セルフうどん支店」からは「運転免許返納定期預金」を口座開設できません(2021年9月24日現在)。

徳島大正銀行の「高齢者運転免許自主返納優遇定期預金」

徳島大正銀行の「高齢者運転免許自主返納優遇定期預金」

徳島大正銀行の「高齢者運転免許自主返納優遇定期預金」は、預入金額100万円以内、預入期間1年というシンプルな商品です。

しかし金利は徳島大正銀行のスーパー定期の店頭表示金利に年0.3%の上乗せ金利が付くので、全国的に見ても高い水準です。

徳島大正銀行の「高齢者運転免許自主返納優遇定期預金」の特徴

徳島大正銀行の「高齢者運転免許自主返納優遇定期預金」の特徴

徳島大正銀行の「高齢者運転免許自主返納優遇定期預金」の特徴は、預入金額を一括だけではなく、分割でも預けられることです。

そのため、すぐに100万円の資金が用意できない利用者や、一括で預けたくない方でも利用できます。

ただし、預入は店舗窓口でしか受け付けておらず、インターネットバンキングやATMでは預入できません(2021年9月24日現在)。

愛媛信用金庫の「運転免許自主返納応援定期預金」

愛媛信用金庫の「運転免許自主返納応援定期預金」

愛媛信用金庫の「運転免許自主返納応援定期預金」は、預入金額が300万円以下、預入期間が1年です。

金利はスーパー定期またはスーパー定期300の店頭表示金利に、年0.1%の上乗せ金利が付きます。

愛媛信用金庫の「運転免許自主返納応援定期預金」の金利

愛媛信用金庫の「運転免許自主返納応援定期預金」の金利

しかし多くの「運転免許返納定期預金」と違って、自動継続後も上乗せ金利が続きます。

具体的には、初回満期日以降も継続日のスーパー定期またはスーパー定期300の店頭表示金利に年0.1%の上乗せ金利が付きます。

そのため、自動継続して長期運用する形で活用できます(2021年9月24日現在)。

「運転免許返納定期預金」の営業地域

「運転免許返納定期預金」の営業地域

「運転免許返納定期預金」は地方銀行や信用金庫などで利用できます。しかし、それらの地域金融機関は営業地域外からは取引できません。

さらに、昨今は全国から取引できるインターネット支店が増えていますが、香川銀行の「セルフうどん支店」のように、インターネット支店は「運転免許返納定期預金」を取扱っていない場合が多いです。

ただしインターネット支店なら、金利上乗せ定期預金、プレゼント付き定期預金、優遇特典、便利サービスなどを取扱っているため、それらを活用するのも一法です。

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