相続定期預金

相続定期預金

相続定期預金とは、相続した資金を預け入れることによって、初回満期日まで上乗せ金利が適用される定期預金です。

相続定期預金の背景

相続定期預金の背景

日本では超低金利環境が20年近く続いており、金融機関が提示する定期預金の金利も著しく低い状態が続いています。

そんな中、金融機関の窓口では、投資信託や年金保険などが積極的に販売されています。これらの金融商品に投資を行い、運用がうまくいけば、定期預金などの銀行商品から得られる利率に比べて、格段に高い利回りが期待できます。

金融機関は通常の定期預金などを販売しても収益につながらないため、投資信託セット商品などの形で「優遇金利の定期預金」と「投資信託」を合わせて販売して、取扱金融機関の利益になるようにマーケティングしています。

投資信託セット商品での元本割れ

投資信託セット商品での元本割れ

相続でまとまった資金を手にした人に対して、投資信託セット商品を勧めてくる金融機関があります。

高金利の定期預金と投資信託がセットになっている商品は魅力的に見えますが、投資信託には元本割れの可能性があります。

そのため、元本割れリスクを好まない人には投資信託セット商品は向いていません。

地方銀行や信用金庫の相続定期預金

地方銀行や信用金庫の相続定期預金

そこで、相続した資金を高めの金利で安全に運用したいと考えている人に向いているのが、相続定期預金です。

相続定期預金の利率は、金融機関の支店などで目にする定期預金などの通常金利よりも高く、相続定期預金は主に地方銀行や信用金庫などで取り扱われています。

相続定期預金の優遇金利

相続定期預金の優遇金利

相続定期預金は、取引している金融機関に遺産分割協議書などを提出することで、優遇金利を受けられます。

相続定期預金は、より高い利息を求めている個人にとって有効な資産運用手段になっています。

相続定期預金の金利

相続定期預金の金利

相続定期預金の金利は金融機関によってまちまちであり、3カ月満期の商品で年1.00%以上の金利を提示している地方銀行や信用金庫があります。

相続定期預金の満期日は短いもので1カ月、長くなると5年後に満期がくる商品を提供している金融機関もあります。

3カ月から1年で満期がくる相続定期預金を販売している金融機関が多くなっていますが、期間が長くなればなるほど金利は低くなる傾向にあります。

相続定期預金の金利の年率表示

相続定期預金の金利の年率表示

相続定期預金の金利は、年率表示になっています。

ですので、預入期間3カ月で金利が年1.00%の商品であっても、1年満期で金利年0.25%のものと満期金としての入金額は同じになります。

期間3カ月で金利が年1.00%の相続定期預金の場合

期間3カ月で金利が年1.00%の相続定期預金の場合

例えば、期間3カ月で金利が年1.00%の相続定期預金に1,000万円を預け入れた場合を考えます。

満期日である3カ月後に、1,000万円の1.00%にあたる10万円を受け取れると思いがちですが、年率表示であるため4分の1(3カ月÷12カ月)の25,000円が税引前の利息になります。

期間1年で金利が年0.25%の相続定期預金の場合

期間1年で金利が年0.25%の相続定期預金の場合

一方、期間1年で金利が年0.25%の相続定期預金に1,000万円を預け入れた場合を考えてみます。

1年後の満期日に受け取ることができる税引前の利息は25,000円になります。このように両者は同じ利息です。

(※ なお、相続定期預金の場合は、金利優遇期間は初回満期日までであり、自動継続にして一度満期を迎えてしまうと、それ以降の受取利息は定期預金の通常の店頭表示金利が適用されます。)

相続定期預金にまつわる銀行側の狙い

相続定期預金にまつわる銀行側の狙い

相続定期預金を取り扱う金融機関には、さまざまな狙いがあります。

まず、メガバンクや大手信託銀行は相続定期預金を取り扱っていません。主に地方銀行や信用金庫が相続定期預金を取り扱っていますが、この背景には加速している地方の高齢化があります。

日本の若年層は東京などの都心に移動する傾向が強まっており、相続によって資金が地方から都心に移る現象が起こっています。

相続で都心に資金が流れる

相続で都心に資金が流れる

地方銀行や信用金庫は、全国各地に支店がありません。

地方の限られた地域で営業活動を行っている地方銀行や信用金庫は、相続の発生によって都心に支店があるメガバンクなどに資金が流れるという状況に直面しています。

資金を地元に留めてもらう意図

資金を地元に留めてもらう意図

相続が発生した場合、都心に暮らしている相続人は帰省して地元で相続手続きを行うことが一般的です。地方銀行や信用金庫は相続人が地方に帰省している間に高金利の相続定期預金を提供しようとします。

これには相続で継承した資金を地元に留めてもらう意図があります。

そして相続定期預金の初回満期日の後に、投資信託などのリスク性商品を購入してもらって手数料を稼ぐ狙いを地方銀行や信用金庫は持っています。

相続定期預金のメリット

相続定期預金のメリットは、何といっても金利の高さです。通常の定期預金と比べて高い利率になっており、元本割れの心配もありません。

相続定期預金のメリット

現在、三菱UFJ銀行が提供している3カ月もの「スーパー定期」の金利は年0.01%です。ところが、鶴岡信用金庫の相続定期預金の場合、期間3カ月ものであれば、年1.00%の金利です(2018年11月13日時点)。

つまり、三菱UFJ銀行の3カ月ものスーパー定期と比較すると、鶴岡信用金庫の相続定期預金は100倍の金利が期待できます。

相続税を支払うまでの避難先

相続税を支払うまでの避難先

また、相続税を支払うまでの避難先として、相続定期預金は使いやすいです。

日本では、相続日から10カ月以内に相続税を納めなければならず、その間に相続税納付のためのプランを立てる必要があります。

相続した資金をどのように利用すべきかをすぐには思いつかないケースもありますので、相続税を納付するまでの準備資金の預入先としても、相続定期預金は利便性が高いです。

相続定期預金のデメリット

相続定期預金のデメリット

相続定期預金のデメリットは、金融機関の店舗に行って、さまざまな手続きをしなければならないことです。

亡くなった被相続人が口座を保有していた金融機関では、遺族が預金の払い戻し手続きなどを行う必要があります。

ただし、被相続人の預金払い戻し手続きを行う金融機関と相続人が相続定期預金の申し込みを行う金融機関が同じ場合は、比較的負担が少ないです。

相続財産を受け取ってから1年以内

相続財産を受け取ってから1年以内

しかしながら、異なる金融機関で預金払い戻し手続きと相続定期預金の申し込みを行う場合は、いろいろな書類を準備しなければならず、時間もかかります。

また、相続定期預金は、相続人が相続財産を受け取ってから1年以内に金融機関で申し込みを行わなければなりません。

ですので、相続で資産を継承して数年経過したところで相続定期預金の存在を知っても、申し込みはできません。この点は相続定期預金のデメリットです。

相続定期預金のおすすめ(5つ)

日本にある金融機関で、おすすめの相続定期預金を提供しているところを5つランキングでご紹介します(2018年11月13日時点)。

1位. 鶴岡信用金庫

鶴岡信用金庫の相続定期預金

期間:3カ月、金利:年1.00%、金額:100万円以上

七十七銀行(年0.610%)、仙台銀行(年1.010%)、中国銀行(年1.010%)、トマト銀行(年1.010%)、新潟信用金庫(年0.310%)も期間3カ月の相続定期預金を提供しています。

鶴岡信用金庫の相続定期預金であれば年1.00%の高金利で3カ月間運用することができ、預け入れ後に魅力的な金融商品が見つかった場合でも満期日が3カ月後に到来するため、別の金融機関に資金を動かしやすくなっています。

2位. 西武信用金庫

西武信用金庫の相続定期預金

期間:6カ月、金利:年1.00%、金額:100万円以上

静岡中央銀行(年0.510%)、七十七銀行(年0.410%)、仙台銀行(年0.610%)が期間6カ月の相続定期預金を提供していますが、西武信用金庫はこれらの金融機関以上の金利を提供しています。

年1.00%の高金利で6カ月間相続定期預金で運用し、その間に他の金融商品を探したいという人に西武信用金庫の相続定期預金は向いています。

3位. 飛騨信用金庫

飛騨信用金庫の相続定期預金

期間:5年、金利:年0.41%、金額:100万円以上

香川銀行が年0.40%、スルガ銀行が年0.36%で5年もの相続定期預金を提供していますが、これらの地方銀行よりも飛騨信用金庫は高い金利を提示しています。

5年間利用する予定がない資金を安全に年0.41%の高金利で運用したい人にとって、飛騨信用金庫の相続定期預金は適しています。

4位. 大正銀行

大正銀行の相続定期預金

期間:1カ月、金利:年0.30%、金額:100万円以上

大正銀行は期間1カ月という短期の相続定期預金を金利年0.3%で提供しており、他の金融機関で1カ月の相続定期預金を提供しているところは見当たりません。

そのため、1カ月だけ運用したいという考えている人に大正銀行の相続定期預金は向いています。

5位. 大和ネクスト銀行

大和ネクスト銀行の相続定期預金

期間:3カ月、6カ月、1年、金利:年0.40%、金額:300万円以上

大和ネクスト銀行は預入金額が300万円以上で、金利が年0.40%と相続定期預金の金利としては高くありませんが、全国の大和証券の支店で申し込むことが可能です。

但し、大和ネクスト銀行で相続定期預金を申し込む場合は、大和証券の総合取引口座と大和ネクスト銀行の預金口座を開設し、2つの口座を連携させるツインアカウントを設定する必要があります。

相続定期預金の他に検討すべき商品

相続定期預金の他に検討すべき商品

相続定期預金の他に検討すべき商品として、愛媛銀行が提供している「だんだん定期預金」があります。

だんだん定期預金を提供している愛媛銀行は地方銀行ですが、インターネット専業支店「四国八十八カ所支店」で口座をオンライン上で開設することができ、支店窓口に行く必要がありません。

だんだん定期預金は100万円1口のみの申し込みになっていますが、期間1年で年0.27%の金利を提供しています(2018年11月13日時点)。

だんだん定期預金のメリット

だんだん定期預金のメリット

地方銀行や信用金庫などが提供している相続定期預金に比べると、愛媛銀行のだんだん定期預金は金利が低めです。

しかし、だんだん定期預金はインターネットでの申し込みが可能というメリットがあります。

また、だんだん定期預金は満期が到来すれば、再度申し込みが可能です。100万円という決められた金額ではありますが、1年ごとに高い金利を享受できます。

だんだん定期預金の注意点

ただし、だんだん定期預金は自動継続で開始するので、1年後に満期解約するには手続きが必要です。

だんだん定期預金の注意点

つまり、だんだん定期預金を申し込んだ後に、インターネットで自動継続から満期解約に変更するのです。

こうした上で1年後に再度だんだん定期預金をインターネットで申し込めば、高い金利を享受できます。それでも、だんだん定期預金は1口(100万円)しか預けられません。

オリックス銀行の「eダイレクト定期預金」

オリックス銀行の「eダイレクト定期預金」

その他に、100万円以上の申し込みが可能で、高水準な金利を提供している定期預金としては、オリックス銀行の「eダイレクト定期預金」があります。

eダイレクト定期預金はインターネット預入専用定期預金で、1年ものは年0.20%、2年ものは年0.25%、3年ものは年0.30%、5年ものは年0.350%の金利を提供しています。

(2019年10月15日時点)

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