休眠口座、口座維持手数料、未利用口座管理手数料は、似ているようで別の制度です。
休眠口座だから必ず口座維持手数料がかかるわけではありません。
金融機関によっては、口座を持っているだけで定期的にかかる「口座維持手数料」を設定しています。一方、一定期間取引のない普通預金口座だけを対象に「未利用口座管理手数料」を徴収する金融機関もあります。
また、10年以上取引がない預金等を預金保険機構へ移管する休眠預金等活用制度は、これらの手数料制度とは異なります。
旧ページでは、休眠口座には一律に口座維持手数料がかかるように説明していました。Version3では、3つの制度を分けて正確に解説します。
| 制度 | 主な対象 | 内容 |
|---|---|---|
| 口座維持手数料 | 金融機関が定める口座 | 口座保有中に月額・年額などで継続的にかかる手数料 |
| 未利用口座管理手数料 | 一定期間取引がない口座 | 長期未利用となった口座へ年額などでかかる手数料 |
| 休眠預金等活用制度 | 最後の異動から10年以上取引がない預金等 | 所定の手続きを経て預金保険機構へ資金を移管する制度 |
口座維持手数料や未利用口座管理手数料は金融機関の手数料制度であり、休眠預金等活用法による資金移管とは別です。
口座維持手数料とは、金融機関が預金口座の管理・サービス提供の対価として、月額または年額で徴収する手数料です。
取引をしているかどうかにかかわらず発生する商品もあれば、預金残高や取引条件を満たすと無料になる商品もあります。
日本の個人向け円普通預金では、口座維持手数料を無料としている金融機関が一般的です。しかし、特定の商品や外貨取引を含む総合口座などでは、口座維持手数料が設定される場合があります。
SMBC信託銀行プレスティアでは、原則として月額2,200円(税込)の口座維持手数料が設定されています。
ただし、前月に次のような条件のいずれかを満たすと、口座維持手数料が無料になります。
SMBC信託銀行の手数料は、休眠口座だけにかかるものではなく、免除条件を満たさない口座にかかる通常の口座維持手数料です。
口座開設月から翌々月までは、所定条件にかかわらず無料です。
未利用口座管理手数料は、一定期間にわたり入金・出金がない普通預金口座などへ、金融機関が年額で徴収する手数料です。
すべての口座に最初から継続的にかかる口座維持手数料とは異なり、長期間利用されていない口座だけが対象です。
対象となる未利用期間、残高、手数料額、除外条件は金融機関ごとに異なります。
りそな銀行では、最後の預け入れまたは払い戻しから2年以上、一度も入出金がない普通預金口座を未利用口座として扱います。
対象口座には、登録住所へ案内が送られ、一定期間後から年間1,320円(税込)の未利用口座管理手数料がかかります。
ただし、残高や他の取引状況など、所定の条件に該当すると対象外になります。
案内を受け取った後、所定期間内に入出金または口座解約を行えば、手数料の発生を防げます。
ローソン銀行では、一定期間利用がなく、残高が1万円未満などの条件を満たす普通預金口座に、未使用口座管理手数料がかかります。
2026年8月現在の手数料は、年間1,320円(税込)です。
対象となった場合は事前に案内が行われ、その後も入出金や解約がないと手数料が引き落とされます。
| 確認項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 対象口座 | 普通預金、総合口座、法人普通預金など |
| 未利用期間 | 2年、3年など金融機関所定の期間 |
| 残高条件 | 1万円未満など |
| 手数料額 | 年額1,320円など |
| 除外条件 | 定期預金、ローン、投資商品、一定残高など |
| 通知方法 | 郵送、電子メール、ウェブサイトのお知らせなど |
同じ「未利用口座管理手数料」という名称でも、適用条件は同一ではありません。
未利用口座管理手数料を徴収する金融機関では、通常、対象となる前に登録住所へ案内を送ります。
案内に記載された期限までに入金・出金を行うか、口座を解約すると、手数料の発生を避けられる場合があります。
住所変更を届けていないと案内を受け取れず、手数料が発生する可能性があります。
引っ越したときは、利用頻度の低い口座も住所を更新しましょう。
口座残高が未利用口座管理手数料より少ない場合は、残高全額が手数料として引き落とされ、その後、口座が自動解約されることがあります。
金融機関によっては、手数料不足分を追加請求しない取扱いです。
ただし、具体的な扱いは各金融機関の規定をご確認ください。
休眠預金等活用法では、最後の異動から10年以上が一つの基準です。
一方、未利用口座管理手数料は、金融機関によって2年程度の未利用期間で対象になる場合があります。
10年を待たずに、未利用口座管理手数料が発生する可能性があります。
したがって、「10年以内なら何もしなくても費用はかからない」とは限りません。
休眠預金等活用法に基づいて預金保険機構へ移管された預金は、元の金融機関へ請求することで払い戻しを受けられます。
払戻請求に法律上の期限はありません。
ただし、未利用口座管理手数料として既に引き落とされた金額が、休眠預金の払い戻しによって自動的に返還されるわけではありません。
無料条件は変更される場合があるため、定期的に公式サイトや手数料一覧を確認してください。
残高照会や通帳記帳だけでは、未利用期間をリセットする取引として扱われない場合があります。
どの取引が対象になるかは金融機関へご確認ください。
口座を解約する前に、次の取引が残っていないか確認します。
連携サービスを解除し、残高を移したうえで解約します。
金融機関によっては、紙通帳を利用する場合に年額の手数料を設定しています。
紙通帳利用手数料は、口座維持手数料や未利用口座管理手数料とは別の手数料です。
同じ口座で複数の手数料制度が関係する可能性があるため、商品概要説明書と手数料一覧を確認してください。
海外の金融機関では、月額口座維持手数料を設定し、一定残高、給与振込、カード利用などで免除する仕組みが広く見られます。
ただし、国・地域・金融機関によって制度は大きく異なります。
海外口座を長期間放置すると、口座維持手数料、休眠口座制度、本人確認書類の期限切れなどが重なる可能性があります。
親が開設した子ども名義口座や、家族が管理している口座は、本人が存在を知らないまま長期間放置されることがあります。
成人後は本人へ口座情報を引き継ぎ、住所・電話番号などを本人の情報へ更新しましょう。
口座の資金所有者が誰かによって、贈与税・相続税の問題が生じる場合があります。
法人や個人事業主の口座にも、金融機関所定の未利用口座管理手数料が適用される場合があります。
廃業や会社清算の際は、売掛金の入金、税金の還付、口座振替などが完了したことを確認し、不要口座を解約します。
| 確認事項 | 内容 |
|---|---|
| 手数料の種類 | 口座維持・未利用口座管理・紙通帳のどれか |
| 対象条件 | 未利用期間・残高・口座開設時期 |
| 手数料額 | 月額・年額と消費税 |
| 無料条件 | 残高・給与受取・金融商品など |
| 通知先 | 住所・メールアドレスが最新か |
| 利用予定 | 今後使うか、解約するか |
かかりません。口座維持手数料や未利用口座管理手数料を設定している金融機関・商品だけが対象です。
違います。口座維持手数料は口座保有中に継続してかかる手数料、未利用口座管理手数料は長期間取引のない口座へかかる手数料です。
手数料ではありません。10年以上取引がない預金等を預金保険機構へ移管する制度です。
案内の期限と条件を確認し、入出金を行うか、今後使わない口座は解約してください。
多くの未利用口座管理手数料では残高全額を引き落として口座を解約する取扱いですが、金融機関の規定をご確認ください。
金融機関によって異なります。入出金が必要な場合があるため、公式規定をご確認ください。
残っている預金は請求できます。ただし、既に手数料として引き落とされた金額が自動的に返還されるわけではありません。
休眠口座、口座維持手数料、未利用口座管理手数料、休眠預金等活用制度は、それぞれ異なる仕組みです。
休眠口座だから一律に手数料がかかるのではなく、金融機関が定める対象条件に該当した場合に限って、口座維持手数料や未利用口座管理手数料がかかります。
手数料を防ぐには、公式の手数料一覧を確認し、住所などの登録情報を更新し、必要な口座では所定の取引や無料条件を満たします。今後使わない口座は、残高と連携サービスを確認したうえで解約しましょう。
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