定期預金は、全額を1本にまとめるより、複数に分けて預けたほうが使いやすい場合があります。
理由は、急にお金が必要になったとき、必要な定期預金だけを解約し、残りを満期まで続けられるからです。
たとえば300万円を1本で預けると、50万円だけ必要になっても、商品によっては300万円全体を中途解約しなければなりません。
一方、50万円ずつ6本に分けておけば、50万円の1本だけを解約し、残り250万円は当初の契約を維持できます。
| 預け方 | 50万円必要になった場合 |
|---|---|
| 300万円を1本 | 商品によっては300万円全体を中途解約 |
| 50万円を6本 | 50万円の1本だけを中途解約 |
ただし、銀行や商品によっては定期預金の一部解約ができる場合もあります。また、預入金額によって金利が変わる商品では、細かく分けることで高い金利の条件を満たせなくなることがあります。
この記事の情報は、2026年7月11日時点で確認した内容です。最低預入金額、一部解約の可否、中途解約利率は銀行や商品によって異なります。
定期預金を分けて預けるとは、1つの大きな金額を、複数の定期預金として契約することです。
たとえば300万円を預ける場合、300万円を1本、100万円を3本、50万円を6本など、複数の方法があります。
同じ金利、同じ預入期間で複数本を作る方法もあれば、預入期間や満期日を変えて分散する方法もあります。
最大のメリットは、必要な金額だけを解約しやすくなることです。
定期預金を満期前に解約すると、一般に契約時の約定金利ではなく、銀行所定の中途解約利率が適用されます。
複数に分けておけば、解約する本数を限定でき、残りの定期預金は当初の金利のまま満期まで運用できます。
50万円ずつ分けていれば、50万円、100万円、150万円というように、必要額に近い単位で解約できます。
解約した定期預金には中途解約利率が適用されても、解約しなかった定期預金は契約を継続できます。
預入期間を分ければ、すべての資金が同じ日に満期を迎える状態を避けられます。
満期を分散しておけば、一部の定期預金が順番に満期を迎えるため、新しい高い金利の商品へ預け替えやすくなります。
教育費、車の購入、住宅修繕、旅行、老後資金など、用途ごとに定期預金を分ければ、使ってよい資金と残しておく資金を区別しやすくなります。
細かく分けすぎると、満期日、金利、自動継続の設定を確認する手間が増えます。
定期預金には、1万円以上、10万円以上、100万円以上などの最低預入金額が設定されている場合があります。
大口定期預金やキャンペーン定期では、預入金額が一定額以上の場合だけ高い金利が適用されることがあります。
分ける前に、金利の判定が1契約ごとなのか、合計残高なのかを確認してください。
複数の定期預金がすべて元利自動継続になっていると、満期を見落として低い通常金利で継続される可能性があります。
最適な分け方は、急に必要になりそうな金額、預入総額、最低預入金額によって変わります。
基本的には、緊急時に取り崩す可能性がある金額を1本の単位にします。
| 預入総額 | 分け方の例 | 特徴 |
|---|---|---|
| 100万円 | 20万円を5本 | 20万円単位で解約しやすい |
| 300万円 | 50万円を6本 | 柔軟性と管理のしやすさのバランスがよい |
| 500万円 | 100万円を5本 | 管理しやすいが、少額の取り崩しには粗い |
| 1,000万円 | 100万円を10本、または複数銀行へ分散 | 満期分散と預金保険制度を意識できる |
300万円なら、50万円を6本、または100万円を3本に分ける方法があります。
また、100万円ずつ1年、2年、3年に分け、満期をずらす方法もあります。
定期預金の預入期間や満期日を段階的にずらす方法は、一般にラダー型運用と呼ばれます。
| 金額 | 預入期間 |
|---|---|
| 100万円 | 1年 |
| 100万円 | 2年 |
| 100万円 | 3年 |
1年後には最初の100万円が満期を迎えます。使う必要がなければ、改めて3年定期などへ預け直します。
同じ銀行で、同一名義の定期預金を複数作ることは一般に可能です。
ただし、銀行や商品によって、申込可能な本数、最低預入金額、インターネットバンキング画面で表示できる件数などが異なる場合があります。
また、1本の定期預金を一部だけ解約できるかどうかも商品ごとに異なります。
目的別口座は、教育費、旅行、車、住宅など、目的ごとに資金を分けて管理するための口座です。
住信SBIネット銀行では、代表口座とは別に目的別口座を最大10個まで作成でき、目標金額や目標期日を設定できます。
ただし、目的別口座は銀行内で資金を分類する仕組みであり、すべての目的別口座が自動的に定期預金になるわけではありません。
1か月、3か月、6か月などの短期定期預金を利用すれば、長期定期より早く満期を迎えます。
ただし、短期定期の金利が普通預金とほとんど変わらない場合や、満期後に低い金利で自動継続される場合があります。
病気、失業、家電の故障などに備える生活防衛資金は、すぐに引き出せる普通預金へ残しておくのが基本です。
定期預金や利息の付く普通預金などは、1金融機関につき預金者1人当たり、元本1,000万円までと破綻日までの利息等が預金保険制度で保護されます。
同じ銀行に複数の定期預金を作っても、預金保険制度では合計して計算されます。
Q.定期預金は何口まで作れますか?
A.銀行や商品によって異なります。複数作れるのが一般的ですが、申込件数や画面表示件数に上限が設定される場合があります。
Q.1本の定期預金から一部だけ解約できますか?
A.商品によります。一部解約できない商品では、契約全体を中途解約する必要があります。
Q.分けても金利は同じですか?
A.同じ商品、同じ預入期間、同じ金額区分なら同じ金利になるのが一般的です。ただし、預入金額による優遇金利がある商品では変わることがあります。
Q.100万円なら何口に分けるのがおすすめですか?
A.20万円を5本、または50万円を2本などが考えられます。急に必要になりそうな金額を基準に決めてください。
Q.複数に分けると預金保険の保護額も増えますか?
A.増えません。同じ銀行の一般預金等は名寄せされ、合計で元本1,000万円までと破綻日までの利息等が保護されます。
Q.家族名義に分ければよいですか?
A.実際の資金の所有者と口座名義が異なると、贈与税や名義預金の問題が生じる可能性があります。実態のない名義分散は避けてください。
定期預金は、急な支出に備えるなら複数に分けて預ける方法が有効です。
必要な定期預金だけを中途解約できるため、残りの資金を当初の金利で運用し続けやすくなります。
ただし、細かく分けすぎると管理が複雑になり、最低預入金額や優遇金利の条件を満たせない場合があります。
急に必要になりそうな金額を1本の単位にし、満期日も適度に分散するのが基本です。
