インターネットバンキングのリスクとセキュリティ対策

近年、インターネットバンキングを狙った犯罪が急増して社会問題となっています。

フィッシングメールとウィルスの悪用

預金者にとって利便性が高くて、金利優遇や手数料の割引などのメリットをもつのがインターネットバンキングです。しかし一方では、インターネットバンキングを狙った犯罪が社会問題となっています。中でも不正送金被害件数は急増しており、被害拡大が著しいです。今年だけでも被害に遭った金融機関はメガバンクやインターネット専業銀行をはじめとして、地方銀行、信用金庫など58行にのぼり、被害総額は14億円を超えています。

インターネットバンキングの取引は、個人識別用のユーザIDとパスワードを使って行います。そのため不正送金を目論む犯罪者たちは、主に次の二つの手口を使って、ネットバンキング利用者のログインIDとログインパスワードなどのアカウント情報を盗み出そうとします。

一つはフィッシングメールを利用するフィッシング詐欺です。銀行を装った偽の電子メールを送信して、メールに記載したリンク経由で偽の銀行サイトへ誘導します。そしてIDやパスワード等の取引に必要な機密情報を抜き取ります。

もう一つはウィルスを利用した方法です。ドライブバイダウンロード攻撃と呼ばれるものであり、メールやウィルスサイト経由でユーザのパソコンを「偽の入力フォームを表示するウィルス」に感染させて、個人情報を抜き取ります。近年増加しているのはこちらの手口による犯罪です。ちなみに悪意のあるソフトウェア全般をマルウェアと呼びます。ウィルスはその中の一つです。

こうしたネット犯罪から顧客の資産を守るため、金融機関では顧客に注意喚起を行うと共に、無料でウィルス対策ソフトやフィッシング対策ソフトを配布したり、ワンタイムパスワードやソフトウェアキーボードといったパスワードを保護するためのサービスを提供して対策を講じています。ワンタイムパスワードならジャパンネット銀行が有名で、トークンと呼ばれる小さな機械をユーザーに配布しています。インターネットバンキングを安全に利用するためには、銀行側が提供しているこれらのサービスをきちんと活用すると共に、日頃からリスクを意識した使い方をすることが大切です。

前提としては、自分のパソコンやスマートフォン以外からのインターネットバンキングの利用は避ける必要があります。不特定多数の人が使用するパソコンは、既にウィルスに感染している可能性があるためです。またパソコンを利用する上でも基本的なことですが、トレンドマイクロなどのウィルス対策ソフトをインストールすると共に、こまめにアップデートをしてOSやアプリケーションを常に最新の状態に維持する必要があります。とくにシステムに脆弱性が発見されたら早急に対応するようにします。

さらに怪しいメールや不審なWebサイトへのアクセスも避けるのが賢明です。電子証明書やSSL証明書などを取り入れたサイトを利用するようにしたいです。最近はSNSを乗っ取った上で、記事投稿という形でウィルスを拡散するというケースも見られるので注意が必要です。

リスクをしっかりと理解して正しい対策を講じることにより、多くのメリットをもつインターネットバンキング(ネットバンク)を賢く安全に利用することが可能です。また不正被害に遭遇して被害者になったとき、利用者側として正しいセキュリティ対策を講じていない場合は、銀行から被害額の救済が受けられない可能性もあります。

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